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地下(じげ)の茶山

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眼下に日向松島の海岸線を望む斜面に、鮮やかな緑の絨毯が敷き詰めたような風景が広がっている。例年、4月中旬の一番茶の時期になると、黄緑の新芽が風にそよぐ様は圧巻だ。

延岡市北浦町の中心部から車で5、6分。地下地区の山間部に広がる茶園は、海岸部に面した北向きの斜面を利用しているため、冬場でも温かく霜の被害が少なく、日本一早い露地物の産地として知られている。

風光明媚な海浜部と整然と整備された山間部の茶園が織りなすコントラストは、「にほんの里100選」に選定されている。

地下地区にはもともと江戸時代から茶畑があったが、茶団地としての景観が整ってきたのは大正時代といわれる。3ヘクタール程度の茶園があり、地下地区の集落の共同作業場として、釜入れ茶の工場もあったそうだ。

茶園として本格的に整備されたのは松井繁村長時代の昭和44年から。国の開拓パイロット事業で茶園造成に取り組み、約15ヘクタールの茶園ができた。大正時代からある旧茶園と合わせ約20ヘクタールの茶園が広がる。

茶畑には早生品種の「さえみどり」「さきみどり」などが栽培されていて、県内でもいち早く新茶が販売される。

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